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ボールパイソンの好む餌の種類
ボールパイソンの餌として主流なものは、大きくわけて2種類あります。
1 マウス いわゆるハツカネズミで、ボールパイソンが小さいうちはマウスを与えます。
ボールパイソンの胴体の一番太い部分と比べて、やや小さいくらいが適したサイズです。
2 ラット いわゆるクマネズミで、マウスに比べて大型です。
マウスよりもラットの方が栄養価が高いので、ボールパイソンを大きく育てたい時はラットの方が有利です。
ただし、ボールパイソンの体に見合わない、大きすぎるラットを与えると拒食になることもあるので要注意です。
ボールパイソンの体の大きさに合った、適切なサイズのえ朝を与えることが大切です。
ボールパイソンの餌の量と頻度
ボールパイソンの餌の頻度は、成長するにつれて変化していきます。
子供のボールパイソンは2日から3日に1度、体の大きさに見合ったサイズを1匹与えます。
餌を与えても胴体の膨らみができなくなったら、与える餌の大きさをサイズアップしていきましょう。
大人の場合は2週間に1度与えます。週に1度のペースで、時々与えないようにするとなお良しです。
ヘビは長期間餌を食べなくても耐えられますが、月に1度のみといった給餌スケジュールを年単位で続けるのでは、餌の量が十分とは言えません。
また、他の種類と比べるとボールパイソンの肥満は比較的少ないですが、太ったボールパイソンは繁殖には不向きです。
ボールパイソンの餌の入手先
冷凍のマウスやラットは、爬虫類専門店、もしくは爬虫類の取り扱いのある総合ペットショップ、そして通販で入手することができます。
爬虫類専門店において在庫切れすることは無いでしょうが、総合ペットショップでは在庫切れや冷凍餌の取り扱いが無い店舗もあります。
どちらのお店の場合も、欲しいサイズの冷凍餌が品薄ということも有り得ますので、
事前に問い合わせておくと良いでしょう。取り置きしてくれるお店もあります。
通販だと比較的安定して入手することができます。マウスにもラットにもそれぞれサイズがあり、
大まかに言うとピンクマウス、ファジーマウス、ホッパーマウス、アダルトマウス、リタイアマウスに分かれます。
ラットも同じで、ピンクラット、ファジーラット、という言い方をします。
ピンク ‥産まれたて
ファジー ‥毛が生えるころ
ホッパー ‥動き回れる小ネズミ
アダルト ‥大人のネズミ、繁殖可能なころ
リタイア ‥繁殖後のネズミ、お年寄り
ラットはマウスより大きいので、ピンクラットでファジーマウスかホッパーマウスと同じくらいの大きさです。
お店によっては、それぞれのサイズの中でもS,M,Lと細かく分けているところもあります。
こんな具合です。サイズはショップによって異なりますので通販で購入する場合は要注意!
猛禽屋 ハンティングアニマル 上記のサイトはどちらも猛禽類のお店ですが、爬虫類の餌としても対応しています。
野生のネズミやカエル、小鳥等には寄生虫が生息しているので、絶対に与えてはいけません。
ボールパイソンへの餌の与え方
ボールパイソンは完全肉食性で、自然界では小型の哺乳類や小鳥を食べています。
餌として主流なのは冷凍のマウスやラットですが、他にうずらやひよこ等も販売されています。
冷凍の餌は、湯煎で解凍してから与えます。凍ったままあげてはいけません。
凍ったままあげても恐らく食べませんが、表面が冷たくなくても内蔵が凍ったまま等、解凍が不十分なものを与えてしまうとボールパイソンがお腹を壊してしまったり消化不良になってしまいます。
解凍方法は、湯煎で50度~60度のお湯に冷凍餌を浸し、お湯が冷たくなったら再度温かいお湯に変えます。
これを何度か繰り返し、お腹の部分を押しても硬さ、冷たさが感じられなくなったら解凍完了です。
解凍された餌自体の温度は35度位が適しています。冷まし過ぎないよう気を付けましょう。
餌をボールパイソンのケージ内にそのまま放置しても食べる個体もいますが、動かない餌に反応しない場合は餌の端をピンセットでつまんで動かします。ボールパイソンは餌を食べる際、餌に飛びつき自身の体で絞めてから食べます。
手で直接給餌すると勢いあまって咬まれる可能性があるのでピンセット給餌の方が無難です。
多少ですが血が出てきますので、苦手な方は閲覧注意です゚‥(´ε`;)
マウスの尻尾をピンセットで掴んでぶら下げるようにしてしまうと、ボールパイソンにとっては飛び掛りづらいようです。
また、餌に噛み付いた際、1~2回軽く引っ張るとよりマウスへの興味が強くなり、途中で食べなくなるということが少なくなります。
ボールパイソンの餌代
ボールパイソンの月々の餌代は、冷凍餌を販売しているショップによって価格も違い、通販であればクール便、送料も掛かります。
大抵のショップは○○匹でいくら、もしくは○○gでいくらといった値段設定です。
マウスとラットにもそれぞれサイズが細かくわかれていて、サイズによって値段が若干変わります。
子供のボールパイソンと大人のボールパイソンでは餌の大きさ、価格は変わりますが、餌を与える頻度も違うためどちらもおおよそ月々1000円~2000円ほどとなります。
冷凍餌なので活き餌(生きたままの餌)に比べてストックは簡単ですが、冷凍庫に入れておかないといけないので一人暮らしでない場合はご家族や同居人の同意を得る必要があります。
やはり苦手な方もいらっしゃいますから‥‥(´ー` )
ボールパイソンが餌を食べない時
可愛いペットが急にご飯を食べなくなったら誰でも心配になります。
ただ、ヘビという生き物は健康であってもお腹が空いていなければ餌を食べません。
また、脱皮時、発情期、妊娠時は一時的に食欲が落ちます。
健康に問題がある場合の拒食では、その徴候が目で見て分かることがほとんどなので、落ち着いて観察してみましょう。
糞の状態の変化、普段と比べて動きや姿勢に違和感がある、唾液が多い、鼻水が出ている、呼吸が荒い
といった症状が出ていれば、健康状態に何らかの異常がある可能性が高いので病院で診てもらった方が良いでしょう。
温度・湿度
ヘビの拒食の原因として最も多いのが温度の問題です。
飼っているボールパイソンが常に動き回っているようであれば、それは大抵涼しい場所を探しています。
おおよそ26度~27度くらいが一番餌を食べたくなる温度らしいので、餌の食いつきが悪くなったらまず温度を見直してみましょう。
飼育下においては冬眠させる飼育者さんは少ないと思いますが、ヘビは本来冬眠する生き物なので、秋冬で日照時間が少なくなると食欲が落ちます。
これはごく普通のことなので、健康状態を観察したうえで特に異常がないようであれば強制的に餌を与える必要はありません。
無理に与えようとしてボールパイソン自身に外傷を与えてしまったり、その後の拒食に繋がりかねません。
ストレス
ボールパイソンにとって、人の体温は若干高温に感じられ、その為触り続けられるとストレスとなります。
元気でいてもらう為にも、触れ合いは短時間の方が無難です。
爬虫類全般に言えることですが、ペットショップやイベント等で生体を購入した当日は、小さな入れ物に入れられたり、運ばれる際の振動、新しい環境への変化といった実に多くのストレスにさらされます。
1~2日の間、生体が落ち着くまでは餌やりや触れ合いは避けましょう。
連れて帰った当日は警戒心もより強いですし、無理に餌を与えようとすると拒食に繋がる可能性があるので触れ合いは我慢です。
また、ボールパイソンは臆病な生き物なので、マウスを怖がって食べないこともあります。
マウスをボールパイソンの正面に構え、できるだけ小さく見せるなど、与え方を工夫してみましょう。
食べないからと、ボールパイソンにマウスを当てたり押し付けたりしてはいけません。
攻撃されたと思って余計食べなくなってしまう可能性があります。
餌
ボールパイソンは、個体差はありますが食べることに関しては比較的順応性が高いです。
そして、同じ餌に飽きてしまうこともあります。そういった場合はひよこやウズラを与えてみるのも一つの手です。
マウスとラットでは匂いが違うので、どちらかに変えてみるのも良いでしょう。
生きたままのマウスやラットを与える手段も有効ではありますが、ボールパイソンに対して攻撃し、外傷を負わせる危険もありますのでしっかり見張っておく必要があります。
ボールパイソンが餌を吐き戻してしまったら
ボールパイソンが吐き戻しをするのは珍しいことです。
健康面に問題がある場合もあれば、健康なボールパイソンが吐き戻しをする場合もありますし、体の構造上、吐き戻すことはヘビにとって負担が大きいです。
吐き戻しをしてしまったら、新鮮な水を与えてみましょう。
そして、3週間ほど餌を与えず、吐き戻しによって酷使した体を休ませてあげましょう。
吐き戻した液が原因で呼吸器疾患になる可能性もあるので体調チェックも重要です。
餌の大きさや状態
餌が大きすぎるとうまく消化できないことがあります。
ボールパイソンが食べている途中であっても、大きすぎると感じたらマウスの腹部のを表面をハサミで切り開いてあげるとよいです。
消化液がマウスの内部に浸透するので消化しやすくなります。
食べた餌の量とペース
一度の食事でたくさんあげすぎたり、毎日餌を与えると消化が追いつきません。
体を大きく太くしたいからと、ボールパイソンの体に見合わないサイズの餌を与えたり、必要以上に食事の回数を増やすと、吐き戻し、肥満、拒食を引き起こしかねないので気を付けましょう。
ストレス、触りすぎ
ヘビは驚いた時や、危機的状況に追い込まれたりすると吐き戻しをします。
危機的状況というのは、闘ったり、身を守ろうとしたり、逃亡しようとした時です。
体重を軽くするために吐き戻しをします。
餌を食べた直後のボールパイソンを触ったりしても普通吐き戻しはしませんが、手荒く扱うと吐き戻してしまうこともあります。
飼育環境
温度が38度以上、または18度以下になると吐き戻すことがあります。温度管理には十分注意しましょう。
病気
病気にかかっていて吐き戻しをしてしまうこともあります。
例えばクリプトスポリジウム症、封入体疾患、アメーバ症など。
その他の病気の可能性もありえますし、他にペットを飼っていたら感染の恐れもあるので早めに病院に連れていきましょう。
ボールパイソンに関する餌のまとめ
ボールパイソンの餌についてのポイントをおさえていきます。
・主な餌はマウス、ラット ・子供の頃は2,3日に一度、胴体の一番太い部分と比べてやや小さいくらいのサイズの餌を与える。
・大人になったら1、2週に一度、餌を与えるペースに緩急をつける。
・拒食は珍しいことではないので、落ち着いて様子を見て、飼育環境の見直しや、原因を考える。
・個体によって餌の好みがあったり、同じ餌に飽きてしまうことがあるので、そういった時は餌の種類を変えてみる。
・ボールパイソンにとって良い健康状態を保つには、温度管理、過度のストレスを与えないということが大切です。ボールパイソンの様子がいつもと違うと感じたら、それは何かしらのサインです。見落とさないよう気を付けましょう。
大切に育ててね♥
ボールパイソン まとめ